講師コラム

各世代女性の活躍推進をされるマネジメント視点
第2回(全4回)

2017/10/10

藤野祐美

株式会社Y'sオーダー 代表取締役

ライフイベントに直面する30代女性


 社会人にとって30代というのは、ある意味、最も“面白い”時期の一つと言えるのではないでしょうか。日々の仕事の経験を積み重ね、実績を出し、自信が生まれる。後輩を持つこともあれば、職場のリーダー的な立場を担うこともある。一気に仕事の幅も広がっていきますが、それと同時に大きな展開を迎えるのが、ライフの側面です。


・ワークかライフか、二者択一の選択ではない
 29.4歳と30.7歳。これは、女性の平均初婚年齢と第一子出産年齢です(厚生労働省人口動態調査2016年発表)。つまり30代という年齢は、女性にとって大きなライフイベントに直面する時期でもあるわけです。
「上司から昇格試験を進められているが、30代のうちに子供を二人は持ちたいと思っているので、躊躇してしまう。」
「念願の海外駐在の話があるが、そろそろ結婚を考えているので、あきらめるようと思っている。」
実際に30代女性からよく相談される内容です。なぜ、活躍しようとする彼女らが、一歩踏み出すことを悩まなくてはならないのか?それは、ワークかライフかを選択しなくてはいけないという、固定概念にとらわれているからです。育児のために、時短勤務をする管理者であっても構いませんし、海外からのテレワークも不可能な話ではありません。本人はもちろんのこと、活躍推進をするマネジメント側も、まずは、固定概念から解放される必要があります。どちらかを捨てるではなく、どうすれば双方を両立できるのかといった視点から向き合います。


・長期的視点でのキャリア開発を支援する
 人生120年の時代において、定年年齢はこれからますます高くなることが予測されます。ライフイベントのために30代で一息ついたとしても、まだその先に、20年、30年といった長い時間が控えています。たとえ、しばらくビジネスの最前線を離れることになったとしても、復帰後リカバリーする時間は、まだまだ十分にあるわけです。
 そのためには、休暇に入る前から、上司と部下の間で、復帰後のプランをできるだけ明確に共有しておく必要があります。明確なプランは休暇の過ごし方をも変えていきます。出産・育児休暇をライフだけのものにしない。在宅勤務とは言わないまでも、自宅で過ごせる時間を、e-ラーニング受講等の自己啓発にあてたり、“ママ友”との付き合いから、消費者動向を探ることもできるわけです。中には、復帰後、マネジメントとして活躍するための準備にと、出産・育児休暇中に留学して、MBAを取得するといった話も耳にします。
避けては通れないライフイベント。ライフイベントのプレッシャーが高くなる30代女性とは、キャリアプランに関する対話を頻度高く重ね、長期的な視点でのキャリアプランを共有する。ライフイベントをキャリアの妨げにするのではなく、その先のキャリアに活きる“イベント”として捉えていきます。


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