キャリアデザイン研修

仕事経験を振り返り、今後さらに充実した人生を送るためのキャリアを明確にする

キャリアデザインとは

 キャリアデザインとは、自身の経験やスキル、性格、ライフスタイルなどを考慮した上で、実現したい将来像やそれに近づくプロセスを主体的に構想・設計(=デザイン)することです。キャリアデザインは会社や上司に決定されるものではなく、自分自身で設計しなくてはなりません。実際にキャリアデザインを設計する際は、
 ・今まで経験した知識・スキル
 ・自身の行動特性
 ・仕事に対する価値観
 ・周囲に期待されていること
 ・目標やありたい姿
などを洗い出し、自己理解を深めた上で目標やありたい姿になるために、どのようなステップを踏むべきなのかというプロセスやアクションを明確にしていきます。

 

研修の狙い

  • 今までの自己の棚卸をし、自分を見つめ直し、自身の強み・弱みを認識する
  • これからの働き方をキャリアデザインし、さらなる自己成長に向けてモチベーションの向上を図る
  • 自己を客観的に見つめながら、短期的・中長期的な目標を考え、これからの働き方を創造する

プログラム

※内容は、貴社のご要望に応じ、カスタマイズが可能です。
※時間の目安は10:00~17:00です。

1.キャリアとは

(1)キャリアとは何か?
(2)今までを振り返ることの重要性
(3)過去を振り返ることから未来が見える
(4)キャリアゴールを目指してキャリアを積む
 ~ キャリアアンカー理論 ~
(5)予想しない偶然発生したことに対応し経験を積む
 ~ プランドハプンスタンス理論 ~

2.ライフラインチャートで過去の仕事経験を振り返る【演習】

(1)ライフラインチャートで過去を見る
 ①どんな全体像だったか
 ②どんな出来事があり、どう乗り越えてきたのか
 ③どんな転機があったか
 ④過去を振り返ってみて
(2)私の強み
(3)私の弱み
(4)私の得意なこと

3.組織と個人の調和で考える【演習】

(1)WILL (やりたいこと)
(2)CAN (できること)
(3)MUST (求められること・やるべきこと)

4.この会社で働き続けるために

(1)会社のビジョン
(2)会社のビジョンのためにやるべきこと・出来ること【演習】
(3)3年後のなりたい自分
(4)10年後のなりたい自分
(5)その為に身に付けたい力は何
(6)行動目標を立てる

5.キャリアデザインで素晴らしい人生を創造する

(1)キャリアシートの作成
(2)今後のキャリア宣言【発表】

6.まとめ

キャリアデザインの意味と目的

1.キャリアデザインが必要な理由

(1)企業にとってキャリアデザインが必要な理由
キャリアデザインとは「1.キャリアデザインとは」で述べたように、本人が主体的に構想・設計を行うものでありますが、企業側が従業員のキャリアデザインの形成を促すことは非常に重要と考えられています。
その理由として
 ・キャリアデザインがはっきりしていると、それを達成するために自分が何をするべきかということが明確であり、高い成果を上げる可能性が高くなる。また、キャリアデザイン達成のために必要なスキルを身に着けようするため、モチベーションが向上し、主体的な人間が社内に増えることが期待できる。
 ・離職防止につながる    等

以上のように、キャリアデザインを形成することは従業員の能力を向上することに繋がります。今後、さらにグローバル化が進み、その他にも⽣成AI、DXの進展など、企業の競争力がよりいっそう求められる時代になると考えられており、そのような時代において、従業員の能力の向上は企業の競争力にも直結する重要課題であると考えられます。社員が職業訓練等を実施した場合等に、訓練経費や訓練期間中の賃金の一部等を助成する制度(人材開発支援助成金)もありますので、企業はこういった制度を活用し、社員の能力向上を推進していくべきでしょう。

(2)自身にとってキャリアデザインが必要な理由
近年、ビジネス環境は変化が激しく先行きの不透明な時代(VUCA)に突入しており、従来のリーダーを頂点としたピラミッド型の組織ではその変化に対応できなくなってきています。そのため社員一人ひとりが自ら主体的に考え、フォロワーシップを発揮できる自律型人材が求められようになっております。キャリアデザインを自律的に設計し、実行することは、主体的に働くこと・生きることにつながります。その結果として、強みを戦略的に育成・強化できるだけでなく、自らが望む成果や状態を獲得しやすくなります。

 

2.キャリアデザインの設計の進め方

キャリアデザインを設計するには、Can(できること)・Will(やりたいこと)・Must(するべきこと)の3つの視点から考えることをお勧めします。Can・Will・Mustとは、主にビジネスで使用されるフレームワークであり、過去・現在・未来に分けて物事を考えることで、自身の考えを明確にすることができます。それぞれの作業でやるべきことは次の通りです。

(1)Can(できること)~自身の棚卸を行い、現状を知る~
まずは、現時点で自身に何ができるのかを知ることが重要です。入社してから現在までの過去について棚卸をしましょう。自身の持っているスキルや資格、今まで経験してきたことを洗い出します。
次に、価値観を明確にしましょう。価値観とは選択を迫られたときの判断の軸となります。自分の価値観を自覚することにより、キャリア充実度を高めることが期待できます。

(2)Will(やりたいこと)~将来やってみたい仕事・なりたい姿を描く~
Willとは、自分の「やりたいこと」を具体的に知るということです。そのためには自己探求を深めることが有効です。具体的には生まれてきてから現在までの過去の棚卸と将来のビジョンを考えます。自分の人生を振り返り、特に記憶に残る出来事、達成感を感じたこと、やりがいを感じたことや経験を思い出します。過去の棚卸をすることにより、Willのヒントが得られます。そして将来のビジョンを考えることにおいて、自分が何をしたいのか、どうなりたいのかということを具体的にイメージします。例えば、
「5年以内に店長になり、エリアで売上1位を達成する」や「経理のプロフェッショナルになりたいので、30歳までにまずは簿記2級を取得する」というようにイメージします。具体的にイメージすることで目標が明確になります。このような将来像と現在とのギャップを比較したときに、自分がやるべきことが分かるようになるはずです。

(3)Must(するべきこと)~将来なりたい姿と現在を照らし合わせ目標を決める~
「Can=今できること」と「Will=将来なりたい姿」のギャップを埋めるために、自社で(今ある環境で)何をすべきかを明確にします。将来なりたい姿を実現するには、現状で足りていないスキルや経験を身につけることが必要です。最終目標を決めたら、「5年後」や「35歳までに」といった具体的に「いつまでに何をするか」を考え、各ステップの行動目標を設定してください。

例えば、「40歳までに営業課長に昇進する」という最終目標を設定し、そのために必要なステップとして「マネジメントの経験・営業担当としての実績」をあげたとします。現在の自分が30歳だとすると、「10年連続で売上目標を達成する」、「35歳で部下を複数名持ち、チームのリーダー的存在になる」といった段階ごとの目標を設定します。
最終目標を達成するまでのステップが描けたら、最初のステップに向けて、ギャップを埋めるための具体的な行動を設定します。売上目標を達成するための行動なら、「新規獲得を月3件以上獲得する」「1日のアポを5件以上取る」などの行動が考えられます。明日から実際に始められるように行動はできるだけ具体化するのがポイントです。

以上のように、Can・Will・Mustについて振り返ることが出来たら、この3つが輪になって互いが重なっている図を想像してください。3つの輪が重なり合うところに仕事の満足感が生まれ、重なりが大きいほど満足感が高くなるというものです。ぜひ実際に書き出してみてキャリアデザインを設計してください。また、キャリアデザインの結果は上司にも見てもらいアドバイスをもらいましょう。自分で考えたキャリアデザインを上司や周囲の方に知ってもらうことで、協力を得られたり、自分と違った考えを聞くことができるため、視野が広がる場合があります。また、周りから見た強みや弱みが分かるかもしれません。

3.キャリアデザイン研修

当社のキャリアデザイン研修では、「仕事経験を振り返り、今後さらに充実した人生を送るためのキャリアを明確にする」ことをテーマとしています。研修では、まずキャリアとは何かということを解説しキャリアデザインの重要性をお伝えします。次に今まで経験したことの棚卸を行い、自身の強みや弱みを明らかにします。そしてCan・Will・Mustの3つ視点でキャリアデザインを設計します。Canで自身が今まで経験したことを棚卸し、Willで自身が将来なりたい姿をイメージします。そして最後にMustで、将来なりたい姿と現在を照らし合わせ最終目標を立てていただきます。最後には実際にキャリアシートを作成し、最終目標を達成するための行動目標を決め、各自発表してもらうことで、明日から即実践していただくためのモチベーションアップを促します。

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