タイムマネジメント研修

効率的に業務を進めていくためのタイムマネジメントスキルを学ぶ

タイムマネジメントとは

 タイムマネジメントとは、時間に対する高い意識を持って、どのようにすれば時間を有効活用し、効率的な仕事を推進できるか考え、行動することです。時間管理やスケジュール管理と同義とされることがありますが、時間管理やスケジュール管理は、あくまでも予定時刻や納期に合わせて「時間通りに行動する」といったことが目的です。しかし、タイムマネジメントは「時間を有効活用し、効率的に仕事をする」ということが目的となります。労働時間や作業時間を延ばしたり、今日できなかった仕事は休日に行うといった考え方はタイムマネジメントとは程遠い考え方です。

 

研修の狙い

  • 業務の効率化・スピード化を促進し、生産性を向上するタイムマネジメントの基礎を学ぶ
  • 自身の仕事の洗い出しを行い、日々の時間の使い方の傾向を把握する
  • タイムマネジメントの具体的な時間管理の考え方と進め方を身につける

プログラム

※内容は、貴社のご要望に応じ、カスタマイズが可能です。
※時間の目安は10:00~17:00です。

1.タイムマネジメントが必要な理由

(1)時間管理に関する企業の実態
(2)企業の利益はどこから生まれるのか
(3)「長時間労働」から「効率的業務」へ

2.自身の仕事の洗い出し

(1)~タイムマネジメント自己分析~

3.仕事の進め方

(1)やるべき仕事の整理
(2)優先順位を決める
(3)やらないことを決める
(4)時間を有効的に使う
(5)計画を立てどのくらいの時間が必要かを想定する
(6)自分で完結する業務と他者に依頼する業務を調整

4.具体的なタイムマネジメントのスキル

(1)PDCAサイクル(目標設定)
(2)仕事の優先順位
(3)無理な仕事はすべて受けないことも必要
(4)時間の使い方を考える
(5)プランニングとスケジューリングで設計する
(6)中断や妨害対策
(7)仕事の受け方
(8)仕事を他者に依頼する

5.まとめ

タイムマネジメントを意識した仕事への向き合い方

 経営資源(ヒト・モノ・カネ・情報)は、企業価値を高めるために重要な要素ですが、昨今この一つに、「時間」が加えられるようになりました。時間は有限であるため、優先順位を決めていかに仕事を効率よく行うかが求められています。
仕事の優先順位のつけ方は、以下の図をベースに考えるのが一般的です

 上記の表は、縦軸を「重要度(自分や組織に与える影響が大きいか、小さいか」、横軸を「緊急度(業務を完了しなければいけない期限までに余裕があるか、ないか」と設定し、舞い込んできた仕事がどの領域に当てはまるかを考え、優先順位を決定します。
(表内には、一般的な例を記載しておりますが、各企業や担当業務によってどちらに入るかは変わってきますので、あくまで参考としていただければと思います。)

 業務の重要度、緊急度から勘案し、第1領域→第2領域→第3領域と優先順位を決めて業務を行い、効率的に仕事を進めることが重要です。
タイムマネジメントが上手な人は第1領域を少なくし、第2領域に時間を使い、前倒しで仕事を進める傾向にあります。一方で、タイムマネジメントが苦手な(常にバタバタしている、仕事に追われている)人は、仕事の優先順位付けが間違っていたり、第1領域の仕事が多く、常に時間を消費しており、第2領域に時間をかけることができないため、常に目の前の仕事に追われているという傾向があります。

 

タイムマネジメントに必要な行動

 昨今は、働き方改革による「長時間労働の是正」や「年5日の年次有給休暇の取得」などの影響もあり、業務効率や生産性を向上させることが必須となりました。

業務効率や生産性向上を考える前に、まずは以下の手順で自分の現在の業務を把握しましょう。把握するには、以下の(1)~(3)で行います。

(1)各工程やタスクをすべて洗い出す
(2)各工程やタスクの所要時間を記録する
   (所要時間の記録は手帳やスマートフォン等を使って適宜記録する)
(3)自分の時間の使い方の分析・改善策を考える
   改善策においては、以下の①~⑤ができないかを考えることが有効的です。

①各工程やタスクの「終了時間を決める」
ここでは1日の仕事の終了時刻を決めるということではなく、各工程やタスクの終了時間の終了時間を決めるということです。
※タスクとは、一つの仕事が完結するまでに必要な細かい業務や小さい単位の仕事を指します。

仕事や業務は様々な要素から成り立っています。たとえば、歓送迎会を開催するにしても、場所の選定や出欠の確認、料理メニューの決定など確認事項や決めるべきタスクや進めるべき工程は多数あります。「歓送迎会の準備を今日中に終わらす」という終了時刻の設定ではなく、各工程やタスクの具体的な終了時刻を設定することで、時間に対する高い意識を持つことになり、効率的な仕事を進めることが可能です。

②同時進行(並行)できる工程やタスクがないか洗い出す。
たとえば、みなさまが料理を作るときに、主菜を作った後に副菜を作るというケースもあると思いますが、もし作業的に可能であれば主菜を作りながら副菜を作り、少しでも料理の時間を短縮し、短縮した時間を他のことに使っているのではないでしょうか。仕事においても同時並行ができないかを考えてみることで効率的に仕事を進めることが可能です。

③各工程やタスクの進め方について上司や同僚、社外の関係者(タスクや工程に関わる人)に相談する
 
【得られる効果】
◎上司・・・自分より高い視座から自分の業務を見てもらうことにより、よりよいアドバイスをもらえる可能性ある
◎同僚・・・「自分はこうしている」、「この業務はこっちの方が効率がよい」などの実務視点のアドバイスがもらえる可能性がある
◎社外の関係者・・・相手側の会社でも面倒だと思っていた業務が排除できる可能性がある

以上のように日々の業務を振り返ることが大切です。

 

抜本的な業務プロセスの見直しによるタイムマネジメント

 抜本的な業務改善にあたっては、ECRSの原則に従って検討することが効果的です。
 ECRSとは、排除(Eliminate)、統合(Combine)、交換(Rearrange)、簡素化(Simplify)の頭文字をとった言葉で、大きな改善効果が期待できます。

タイムマネジメントに対する一工夫

(1)探す時間を減らす
「探し物で使う時間は年間150時間」
ビジネスパーソンは常に、短時間で高い成果を求められるため、机の整理まで手が届かないケースが多いです。また昨今はペーパーレス化に伴い、データ保存をパソコン内に行うケースが増えてきました。関係者から資料の提出を求められた時、どこのフォルダにあったか悩んでいるケースは少なからず存在します。
 机の上の書類や道具は常に「整理・整頓」、パソコン内はフォルダへのショートカットを作成するなど「探す」という行為を最小限にするだけでもタイムマネジメントには大きな効果をもたらします。

(2)タイムマネジメントと報告・連絡・相談
自分が会社のトップではない限り、常に上司が存在します。仕事は自分が起点となって始まる場合もありますが、上司や先輩からの依頼で始まるケースも多くあります。上司や先輩からの仕事の場合、こまめに進捗報告をすることが重要です。もし進捗管理の報告をしなければ、上司から報告を求められることとなります。上司から進捗報告を求められた場合、既述の「重要度」「緊急度」の表では、緊急かつ重要に分類されるケースが多く、すぐに対応しなければいけません。それが多くなると第1領域の業務が多くなり、せっかく立てたスケジュールが狂ってしまいます。また、依頼された仕事の約60%~70%の完成度の段階で、仕事の指示を受けた人とコミュニケーションを図り、確認することもタイムマネジメントをうまく行う方法です。仕事の約60%~70%の段階で一度相談することで、方向性のズレを早めに修正できたり、最終的な完成型から手戻りを少なくすることが可能です。

このように実はタイムマネジメントと報告・連絡・相談は密接な関係にあります。報告・連絡・相談に関するポイントはこちらのページでも解説していますので、ご参照ください。(報連相研修)

 

プライベートにも影響を与える業務でのタイムマネジメント

 昨今、「仕事と私生活の両方を充実させること(ワークライフバランス)」を重要にするという考え方が増えてきました。
大まかに言うと、ビジネスパーソンの時間は以下に分類されます。

①就業時間&通勤時間
②自由時間
③生活時間(睡眠など)

 タイムマネジメントがうまくできなかったが故に、就業時間(①)に仕事が終わらなかった場合、自由時間(②)を削ることになります。自由時間(②)を使っても仕事が終了しきれなかったり、自由時間を削りたくない人は、生活時間などの睡眠時間(③)を削ることになります。そうすると、十分な休養ができず、業務の効率が落ちたり、ミスが続いたりしてその対応に追われることになります。つまり負のスパイラルに陥るのです。
 就業時間がきっちりと決められていて、終了時間になって帰ったとしても仕事が終わっていないと不安感から休日なのに仕事のことを考えてしまい、リフレッシュができないということに繋がります。

 

SMBCコンサルティングのタイムマネジメント研修

 当社の研修では充実した毎日をおくるために、既述したタイムマネジメントの考え方や手法(テクニック)を講師の体験談も交えながらわかりやすく解説します。さらに、講義だけでなく実際のビジネスシーンを想定したワークを行いながらタイムマネジメント力が向上するよう実践的に指導します。
 年代別(若手社員・中堅社員)や役職別(一般職・管理職)などに対象を絞って重点的に研修を行うことも可能です。ぜひご検討ください。

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