アサーション研修
相手の気持ちを尊重しながら、自身の意見や主張を伝える手法であるアサーションを学ぶ
アサーションとは
アサーションとは、相手も自分も大切にする自己表現のことです。
アサーションの発祥はアメリカで、1950年代に行動療法と呼ばれる心理療法の中で開発されました。当初は対人関係が上手くいかずに悩んでいる人、自己主張が苦手な人を対象としたカウンセリング技法でした。その理論や方法は現在もアサーション・トレーニングの基礎となっています。
昨今は、ダイバーシティが進み、さまざまなものの見方や考え方、価値観をもつ人たちとの対話が求められる場面も増える中、相手のことを尊重して相手の話をしっかり聞きながら、かつ、自分の気持ちを大切にし、自分も伝えたいことをしっかり伝えることが求められています。自分も相手も大切にしてお互いにWIN-WINの関係を築くためのアサーションを活用することで、円滑なコミュニケーションや解決策につながります。
研修の狙い
- 自分も相手も大切にして、お互いにWin-Winの関係を築くための自己主張のための方法を学ぶ
- 言いたいことを言いあえて風通しの良い、生産性の高い職場をつくることを目指す
- アサーションの手法で良好な人間関係を構築する
プログラム
※内容は、貴社のご要望に応じ、カスタマイズが可能です。
※時間の目安は10:00~17:00です。
1.アサーティブな状況とは
(1)なぜ、アサーティブが必要なのか
(2)自身の思考パターン
(3)相手の話を聴くことの重要性
(4)伝えるべき事を伝える
2.言いたいことを言いあえる職場の効果
(1)あなたのアサーション度チェック【個人演習】
(2)言いたいことを上手に伝えるために必要なこと
①場面設定
②話す内容
③話す順番
④話す内容と話す表情・態度の一致
⑤話し方
3.アサーションを使って言う際の留意点【ワーク】
(1)頼む
(2)断る
(3)叱る
(4)反対する
(5)批判を受け止める
4.相手に伝えるために必要なコツ【ワーク】
(1)共有できる事実の整理
(2)相手の話を聴く
①表情
②態度
③視線
④ペーシング
⑤聴き方
(3)「褒める、認める」こと
(4)伝えにくい事を伝える方法
(5)DESC法を活用してみよう
5.あなたならこの人にどう言いますか?
(1)上司に、「人手が足りないので、人を増やして欲しい」と頼む
(2)部下に、「後輩指導のやり方を変えるよう」に言う
6.実際に職場をイメージをして、アサーションを使って自分の言いたいことを言ってみよう【ワーク】
7.まとめ
アサーティブなコミュニケーションを身につける目的
アサーションを活用して自己主張を行うと円滑なコミュニケーションや信頼関係の構築につながります。よく自己主張というと、攻撃的な自己主張と非主張的な自己主張があげられます。攻撃的な自己主張とは、自分の言い分を一方的に気持ちよく言う、相手を追い詰める、自分は正しいと思い込んでいる、感情を表に出し相手を威嚇するなどです。非主張的な自己主張とは。自分の意見を言わない、相手に伝わりにくい言い方、嫌われたくない感情がある、自分が我慢すればいいと思っているなどです。これらをバランスよく効率的にアサーションの技術を使うと、相手の気持ちも理解した上で、自身が伝えたいことをいい、Win-Winでの関係で自己主張をすることが可能となります。
アサーションの実践ポイント
アサーティブにコミュニケーションをとる時には、相手と向き合う時の土台となる心構えが大事です。また、以下のような効果的な伝え方のスキルの活用や相手の話したいことに対して丁寧に耳を傾ける傾聴の姿勢が求められます。
1)的を絞って具体的に伝える
2)理由は明確に伝える
3)態度にも気をつける
4)言いにくいこと・NOの伝え方 等
アサーションを身につけたいという人は、まずは相手を認めることからはじめましょう。日頃の対話の場面を振り返り、自身の自己表現における傾向や課題を理解することから取り組んでみましょう。自分の特性を理解し、職場のメンバー同士がお互いを認め合い理解しあうことができれば、互いの強みを生かし弱点を補うチームとしてビジネス成果を創出することにも繋がります。